水俣食べる通信2019年夏号は、大川嘉智子さんのもち麦を特集します。
水俣の山間部の農家で生まれ育った嘉智子さんは。「私の中学時代は、おしんの世界だった」と牛の世話をしてから学校へ行き、帰ればまた牛の世話をした中学生の頃を振り返ります。
結婚後、農業から離れた嘉智子さんですが、「子供や孫の健康のため、地域の農地を活かすため」と再び農業をはじめました。
数々の出会いを重ねて嘉智子さんが栽培する『ダイシチモチ』は、もち麦の中でも食物繊維やアントシアニンが豊富な品種です。
「この11年は闘いだった」と語る嘉智子さんの壮絶な物語と嘉智子さんが大事に育てたもち麦をぜひご賞味ください。
「みなまた、食の恩返し」
水俣は命よりも経済を優先させた社会の中で、犠牲になった経験を持つ土地です。その一方で、水俣の豊かな自然の中で命に向き合い生活してきた漁師、農家がいる土地でもあります。
水俣には、海と山があり、それをつなぐ水(川)があります。水は人の暮らしをつなぐものです。
水を巡って、海のもんである漁師と山のもんである農家がつながり、お互いを思いやる営みがあります。
水俣食べる通信は、そんな生産者の姿を丁寧に伝えていきたいと思います。水俣から『食の在り方』に向き合い続ける。
それが、我々が便利な社会を手にする裏で負の部分を引き受けた命に対して、恩を返すことにつながるのかも知れません。
編集長ストーリー
https://taberu.me/post/stories/20171108/5000.html
水俣食べる通信の発行にあたっての想いです。こちらもぜひ一読ください