美山の大豆農家の想いを、1枚のゆばへ
2019年3月号は、南丹市美山でゆばをつくられている、「美山ゆば ゆう豆」の太田雄介さんを特集します。ゆば屋の朝は早く、朝2時から仕込み開始。大豆をつぶして豆乳をつくり、ゆばを汲み上げていく様子を取材させていただきました。
老舗ゆば屋が数ある京都の中で、20代半ばで独立。先日40歳を迎えたばかりの太田さんにとって、「美山で生まれた自分だからこそ、できるゆば」を追求した30代だったといいます。ゆばや豆腐の材料となる大豆は、滋賀や福井、北海道など京都以外でつくられているものを使って製造しているところが多い中、太田さんは京都産、そして美山産にこだわり地域の農家さんと一緒に育ててきました。
去年からは工場の隣を大豆畑にし、自ら育て始めました。地域の農家さんが作った大豆は、良いものも悪いものも全量買い取り。「見てくれが悪いものも、まるっと使います。いいやつだけより選んでいたら、地域の農家さんが疲弊してしまいますから」
どんな大豆を使うか、豆乳の濃度、ゆばを汲み上げるタイミング・・・それは太田さんの熟練した技術によって、一枚の最高のゆばが生まれます。大豆の甘さと旨みが凝縮された、美山のゆばは、美山の美しい清らかな水がその根底を支えています。
ぜひ一度、美山を食べて感じていただけたら幸いです。
「京都食べる通信」とは?
京都と言われると何を思い浮かべますか?京都の食べものと言われると何を思い浮かべますか?寺社仏閣?舞妓?川床?おばんざい?豆腐?抹茶パフェ?ほかには・・・?知られていないだけで、京都にはまだまだ魅力があります。
京都=京都市だけでなく、特色ある26市町村から成り立っています。南北に伸びるエリアには海も山もあり、自然に溢れた実り豊かな地域が広がっています。京都の知られていない魅力を生産者を通して知ってほしい!そんな想いから、ホテル カンラ 京都・ホテル アンテルーム 京都を運営している、まちづくり会社 UDS株式会社が京都食べる通信を制作しています。
京都の魅力を探し、誌面を通してお伝えするとともにホテルに来られるゲストの方へはレストランのメニューやイベントで連動しながら実際に食べていただける場所づくりをしていきます。
ホテル カンラ 京都 のアフタヌーンティーは京都食べる通信で特集した食材をふんだんに使用しています
特集した生産者は累計15人、特集後もホテルでいただけます。
2016年11月から隔月(奇数月)発行し、2019年1月までに14人の方を特集し、その他数多くの生産者とつながり、つくる人と食べる人を繋いできました。京都で頑張る生産者を買い支え、持続的に応援していくために、ホテル カンラ 京都やホテル アンテルーム 京都では京都の食材を使用したメニュー開発を積極的に行っています。「ホテルで学ぶ、知らない京都」ぜひ、京都の生産現場を通して知らない京都を感じていただけたらと思います。