高橋博之編集長が台湾を訪問します!


編集長の高橋博之です。昨晩、来月号の入稿作業を成田空港の搭乗ゲートで完了し、台湾にやってきました。前著『だからぼくは農家をスターにする』が台湾で結構売れているようで、「こっちでもくるまざ座談会をやってほしい」と台湾の出版社からお声をかけていただき、訪台と相成りました。今日から一週間、台湾各地の現場を回りながら、毎晩くるまざで生産者、消費者と語り合ってきます。

https://www.facebook.com/basket2015/

%e9%ab%98%e6%a9%8b%e5%8d%9a%e4%b9%8b-%e5%8f%b0%e6%b9%be-01

台湾版の「はじめに」全文です。

今回、本書は台湾でも出版されることになった。同じく消費社会が著しく発達する台湾でも日本と同じような問題を抱えているのではないだろうか。食べることは生きること。私たちは「食べる」という行為を通じて、食べものが育まれる自然(環境)を食べている。本来、私は自然であり、自然は私なのだ。ところが、私と自然を切り離してしまってから、自己が生まれ、私たちは見つかるはずもない自分探しに頭を悩ませている。

このことを考えるとき、私はふるさと岩手県の温泉宿に飾られていた一枚の色紙を思い出す。そこには、李登輝元台湾総統が訪れたときに書かれた「我是不是我的我」の直筆があった。深い愛で他者を許す神を自己に宿すことで、自己中心的な自我が消え、他者を思う心が生まれる。

台風や地震など、自然はときに人間に牙を剥く。一方で、私たちの命を支える恵みを与えてくれる。私たちも自然の一部であることを思い出すとき、私たちの思い通りにならないけれど私たちを生かしてくれる自然を慈しむ心を取り戻せるのではないだろうか。誰にとっても身近な「食べる」という行為の本来の意味を食卓に取り戻すことから、私は平和な世界への一歩を踏み出せると信じている。

東北食べる通信編集長 高橋博之