2018.07.01 《夏号  飛魚(アゴ)》発行しました 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 島根で生まれ育ち、ここで暮らすことが誇りになったのはいつからだろう。
 二十歳のころまでは、島根県生まれであることに、何となく照れがあった。 そんな私が仕事を通じ「島根の食」と向き合うことになった。
 島根の豊かな自然の中で、農林水産業に従事する人がいて、手間暇かけて産物を変化させる人がいて、求める人に繋ぐ人がいる。地元で、ものづくりを生業とする人々と出会い、対話を通して「つくり手」の哲学に触れるうち、島根の持つ魅力にどんどん惹き込まれていった。ここでは、多くのものが顔の見える関係で繋がっている。実は、これは稀なことなのだと気づいた。今では県外の友人に、「本当に島根が大好きなのねぇ」とよく言われる。いつの間にやら、島根に生まれ育ったことが私の誇りであり、根っこになっていた。 自然に寄り添い、手間と時間をかけて作り出されてきたものが、ここでは食と強く結び付き、根付いている。それが島根の食文化だ。 いま日本の食は文化から、効率化・均一化が求められる食文明に変わろうとしている。丁寧に素材を集め、受け継がれてきた食文化を記録し、次の世代に繋ぐことが、この時代に生きる私たちの使命ではないだろうか、と思う。天地(アメツチ)の恵みを人の手で繋ぐ。食べる通信の取り組みを通して、次の世代に一つでも多く繋いでいけることができれば素敵だ。

 

総合監修 渡部裕子
 
 
 
 島根で生まれ育ち、ここで暮らすことが誇りになったのはいつからだろう。
 二十歳のころまでは、島根県生まれであることに、何となく照れがあった。 そんな私が仕事を通じ「島根の食」と向き合うことになった。
 島根の豊かな自然の中で、農林水産業に従事する人がいて、手間暇かけて産物を変化させる人がいて、求める人に繋ぐ人がいる。地元で、ものづくりを生業とする人々と出会い、対話を通して「つくり手」の哲学に触れるうち、島根の持つ魅力にどんどん惹き込まれていった。ここでは、多くのものが顔の見える関係で繋がっている。実は、これは稀なことなのだと気づいた。今では県外の友人に、「本当に島根が大好きなのねぇ」とよく言われる。いつの間にやら、島根に生まれ育ったことが私の誇りであり、根っこになっていた。 自然に寄り添い、手間と時間をかけて作り出されてきたものが、ここでは食と強く結び付き、根付いている。それが島根の食文化だ。 いま日本の食は文化から、効率化・均一化が求められる食文明に変わろうとしている。丁寧に素材を集め、受け継がれてきた食文化を記録し、次の世代に繋ぐことが、この時代に生きる私たちの使命ではないだろうか、と思う。天地(アメツチ)の恵みを人の手で繋ぐ。食べる通信の取り組みを通して、次の世代に一つでも多く繋いでいけることができれば素敵だ。

 

総合監修 渡部裕子